食塩水が出てくる連立方程式文章題の解き方

食塩水が出てくる連立方程式文章題の解き方

連立方程式で解く濃度の違う食塩水を混ぜる問題

連立方程式の文章題の定番になっているものが食塩水に関する問題です。
こんな問題(↓)が出題されます。

【濃度の違う食塩水を混ぜる】
5%の食塩水と12%の食塩水を混ぜたところ、8%の食塩水が700gできました。5%の食塩水と12%の食塩水は、それぞれ何gずつだったでしょうか?

 

食塩水に関する連立方程式の立て方

文章題で食塩水が出てきたときは、食塩水の三要素(濃度、食塩水の重さ、食塩の重さ)を書き出してみることで、問題がわかりやすくなります。

 

上の文章題では食塩水は全部で3種類出てきます。

  • 5%の食塩水(まぜる食塩水)…A
  • 12%の食塩水(まぜる食塩水)…B
  • 8%の食塩水(まぜて出来た食塩水)…C

それぞれを、A,B,Cとして、食塩水の三要素を表形式で整理してみます。

濃度 食塩水の重さ 食塩の重さ
5%
12%
8% 700g

問題文に、直接、書かれているのは以上です。
ただし、食塩水は3要素のうち2つがわかれば、残りの1つは計算で求められます。

 

Cの食塩の重さは問題文には書かれていないのですが、計算で求められるのです。

【食塩の重さを求める式】
食塩の重さ(g) = 食塩水の重さ(g) × 濃度(%) ÷ 100

 

食塩水「C」にあてはめると、食塩の重さ=700×8÷100なので、56gとなります。
表に追記します。

濃度 食塩水の重さ 食塩の重さ
5%
12%
8% 700g 56g

まだ表に空白がありますよね。
ここからが連立方程式の出番です。

 

この文章題で求めるべきものは、食塩水「A」と「B」の食塩水の重さです。
それぞれ、「」と「」として表に書き加えてみます。

濃度 食塩水の重さ 食塩の重さ
5%
12%
8% 700g 56g

 

空白が2つ残りますが、『食塩水は3要素のうち2つがわかれば、残りの1つは計算で求められる』を思い出してください。空白の部分はXとYを使った式で表せます。

濃度 食塩水の重さ 食塩の重さ
5% 5X÷100
12% 12Y÷100
8% 700g 56g

これで表がすべて埋まりました。

 

問題文には『5%の食塩水と12%の食塩水を混ぜたところ』とあります。
混ぜるとは、5%の食塩水と12%の食塩水を足したと同じ意味です。

 

ということは、食塩水「A」と食塩水「B」を足したら、食塩水「C」になったということです。この関係を「食塩水の重さ」と「食塩の重さ」にあてはめます。

  • 食塩水の重さ … X+Y=700
  • 食塩の重さ … 5X÷100+12Y÷100=56

 

連立方程式ができましたね。
あとは、この連立方程式を解くだけです。

 

代入法で解いてみます。

  • X=700−y
  • 5(700−y)÷100+12Y÷100=56
  • 3500−5y+12Y=5600
  • 7Y=2100
  • Y=300
  • X=700−300
  • X=400

 

答え.5%食塩水400g、12%の食塩水300g

 

(参考までに表も掲載しておきます)

濃度 食塩水の重さ 食塩の重さ
5% 400g 20g
12% 300g 36g
8% 700g 56g