「連立方程式×2ケタの自然数」の文章題
【2ケタの自然数に関する連立方程式文章題】
2ケタの自然数があります。この自然数の十の位と一の位の和は11で、十の位と一の位の数を入れかえて出来る自然数はもとの自然数よりも27小さい。
もとの自然数を求めよ。
連立方程式の文章題で「2ケタの自然数」も定番のひとつです。
十の位の数が一の位の数の何倍だとかパターンはいくつかありますが、基本的な解き方は同じです。2ケタの自然数を「x」と「y」で表す方法をマスターしておきましょう。
2ケタの自然数を「x」「y」で表す
この問題で求めるものは2ケタの自然数ひとつです。
では、これを「x」にするのかというと、それは間違い。
2ケタの自然数を「x」と「y」で表すのです。
- 十の位の数…「x」
- 一の位の数…「y」
というわけです。
【注意】2ケタの自然数は「xy」ではありません!
文字式で「xy」とは「x」かける「y」を意味します。
なので、仮に「x」が5、「y」が4だとすると、「xy」=5×4=20となります。
- 十の位の数…「x」
- 一の位の数…「y」
とするのであれば、2ケタの自然数は「10x+y」です。
これなら「x」が5、「y」が4のとき、50+4=54となります。
で、十の位の数と一の位の数を入れかえてできる2ケタの自然数(文章題でよく出てきます)は、「10y+x」となります。この2つの表し方を覚えておきましょう。
十の位の数…「x」、一の位の数…「y」とすると、
- 2ケタの自然数=10x+y
- 十の位と一の位を入れかえて出来る自然数=10y+x
例題を解いてみる
2ケタの自然数の表し方がわかれば、あとは問題を解いてみましょう。
- 十の位の数…「x」
- 一の位の数…「y」
とします。
「十の位と一の位の和は11」を式にしたのが下記。
x+y=11
「十の位と一の位の数を入れかえて出来る自然数はもとの自然数よりも27小さい」は下記。
- 十の位と一の位の数を入れかえて出来る自然数…「10y+x」
- もとの自然数…「10x+y」
「27小さい」は、27を足せば等しいと読み替えて式にします。
10y+x+27=10x+y
2つ式ができたので、あとは連立方程式としてこれを解きます。
- x+y=11 → y=11−x(*1)
- 10y+x+27=10x+y → 9y−9x=−27(*2)
- (*2)に(*1)を代入
- 9(11−x)−9x=−27
- 99−9x−9x=−27
- 99−18x=−27
- −18x=−126
- x=7
- y=11−x
- y=4
x=7、y=4
答え.2ケタの自然数は74となります。