「変域」は典型的な数学用語です。
日常会話で使うことはありませんよね。
「変域」が出てくるのは、中学2年の一次関数のところです。
問題でみてみましょう。
まずは、次の問題を解いてみてください。
【練習問題】
100リットルの水が入る空の水そうがあります。この水槽に毎分4リットルずつ水そうがいっぱいになるまで水を入れ続けます。水を入れ始めてからの時間をx分、x分後の水そうの水の量をyリットルとするとき、xとyの変域を求めなさい。
これが「変域を求めよ」問題です。
この問題では答えはひとつの数字(値)にはなりません。
変域とは範囲のことだからです。
範囲なので、「●●から▲▲まで」が答えとなるのです。
領域なんて数学っぽく小難しい言葉を使ってますが、要は範囲のことです。
「xの変域を求めよ」とは「xが変化する範囲を求めよ」と同じ意味。
「変化する範囲」なので、答えはひとつではなく「●●から▲▲まで」となります。
「●●から▲▲まで」を数学では不等号で表します。
記号は「≦」「<」「≧」「>」の四種類。
特に指示がない場合は数字が小さいほうを左側に書きます。
なので、「aが1以上」は「1≦a」と表します。
変域は「●●から▲▲まで」なので2つ不等号を使います。
「xが1以上5以下」なら「1≦x≦5」となります。
では、練習問題を解いてみます。
まずは問題文からポイントを抽出します。
で、求めるのは「xとyの変域」です。
問題文に「水そうがいっぱいになるまで水を入れ」とあるので、何分で水そうがいっぱいになるのかを求めます。100リットルの水そうに毎分4リットルなので、100÷4=25分。
25分で水槽がいっぱいになるというわけです。
問題文の「いっぱいになるまで水を入れ」とは「いっぱいになったら水を入れるのをやめる」ことを意味します。そこで終わりというわけ。つまり、時間は25分までになります。
では、何分からかというと「0分から」。
1分からではないので、間違えないように!
0分から25分までとなります。
この場合の「から」「まで」には「0分」「25分」も含まれます。
なので、答えは「0≦x≦25」となります。
問題文に「空の水そう」とあります。
なので、最初の水の量は「0リットル」。
0リットルから100リットルまでが水の量となります。
なので、答えは「0≦y≦100」となります。