ラグビーワールドカップ日本大会が盛り上がったので、中一数学の文章題をラグビーネタで作ってみました。解いて、数学にもラグビーにも強くなる。そんな問題です。
ぜひ、トライ(挑戦)してみてください。
【問題−1】
アイルランド戦での日本代表の先発フォワード(FW)陣の身長、体重は下記の通りでした。日本代表FWの平均体重を求めよ(小数点第2位を四捨五入)。
背番号 | 名前 | 身長(cm) | 体重(kg) |
---|---|---|---|
1 | 稲垣啓太 | 186 | 116 |
2 | 堀江翔太 | 180 | 104 |
3 | 具智元 | 183 | 122 |
4 | トンプソン ルーク | 196 | 110 |
5 | ジェームス・ムーア | 195 | 102 |
6 | 姫野 和樹 | 187 | 108 |
7 | ピーター・ラブスカフニ | 189 | 105 |
8 | アマナキ・レレイ・マフィ | 189 | 112 |
【問題−2】
ラグビーでペナルティゴール(3点)をa本、トライ(5点)をb本、トライ後のコンバージョンキック(2点)をc本、決めたときの得点の合計を文字式で表せ。
【問題−3】
W杯決勝トーナメントの日本代表戦で、南アフリカ代表は試合の登録メンバー23人でフォワードをバックスより5人多くしました。フォワード、バックスはそれぞれ何人ずつですか?(登録メンバーにはフォワードとバックスしかいません)
【問題−1】は平均を求める問題です。
数値の合計を求めて、数値の個数で割れば、平均は計算できますね。
ただし、「116+104+122+…」と真面目に足していくのは効率がよくありません。
省略しましょう。
全員が100kg以上であることに注目。
100は省略して、それ以外の部分を計算します(「16+4+22+…」という感じ)。
この答えは「79」です。
この数値を数値の個数=フォワードの人数「8」で割ります。
79÷8=9.875 となります。
これが答え…ではありませんね。
ここで全員から省略した「100」を戻します。
100+9.875=109.875
問題文には「小数点第2位を四捨五入」とあるので、「109.9」となります。
答え.109.9kg
ちなみに、このときのアイルランド代表FWの平均体重は112.5kg。
日本代表とは平均で2.6kg、FW合計では21kgの差があったことになります。
【問題−2】は文字式に関する問題です。
文字式であらわすという文章題も中一数学では定番です。複数の商品の代金を求めるというのが一般的ですが、プレーにより得点が異なるラグビーの点数も文字式であらわせます。
それぞれを計算(かけ算)して、足したものが合計得点です。
答え.3a+5b+2c
【問題−3】は方程式を作る文章題です。この問題は方程式を作らなくても「和差算」の考え方で解くことができますが、ここでは方程式を作って解いてみます。
この問題で求めるのはフォワードとバックスの人数です。
どちらかを「x」とすれば、もう片方も「x」であらわせるのがポイント。
問題文に「登録メンバー23人」「登録メンバーにはフォワードとバックスしかいません」となっているからです。
ここに気づけばカンタン。
では、バックスを「x」として方程式を立ててみます。
フォワードの人数は「23−x」で、かつ、バックスより5人多い「x+5」というわけです。
「23−x=x+5」となります。
あとは計算するだけ。
バックスが9人となれば、フォワードはバックスより5人多いので9+5=14人となります。
答え.フォワード14人、バックス9人
ラグビーの先発メンバー15人中8人がフォワードで、7人がバックスです。ということは、南アフリカは控え(交代メンバー)はフォワード6人に対し、バックス2人でした。
「フォワードで勝負する!」という意図がわかる南アフリカのメンバー構成でしたね。